銀座シネパトスが2013年3月末に閉館

2012年7月20日金曜日

映画

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ついに恐れていた日が来る。銀座シネパトスの閉館だ。

新聞では「銀座の名画座が閉館」と書かれていたが、私にとっては古い作品を上映する名画座ではなく、封切り映画を上映する劇場だ。シネパトスには3つのスクリーンがあり、邦画の旧作を上映しているスクリーンもあるが、私は封切り映画を上映するスクリーンしか行ったことがない。

ここで上映される封切り映画は、大手の映画館やシネコンでは上映されない映画がほとんどだ。東京ではシネパトスでしか公開されない映画も多い。従ってシネパトスが閉館するということは、東京では公開されない映画が増えるということだ。実に残念な話だ。

他にも渋谷のル・シネマ、シネクイント、シネスイッチ銀座などの単館上映の映画館はあるが、男が好むようなアクション系、ホラー系の映画を一番多く上映してくれるのがシネパトスだったんだよなぁ。

最初、このニュース記事を読んだとき、やっぱり潰れたかと思った。平日の最終回しか行ったことがないが、10人を超える客がいた試しがない。ところが、閉館される本当の理由は意外なものであった。シネパトスは東銀座の三原橋地下街にあるが、古いため耐震性に問題があるため取り壊すことが決定し、東京都から立ち退き命令があったからだという。

三原橋地下街は、地下街と言っても道路のすぐ下の半地下みたいなところだが、なんでも現存する最古の地下街だという。日本発の地下街は東京神田にあったそうだが、既に消滅。三原橋地下街が一番古い地下街だったのだが、それも来年消えることになる。確かに古くて到底、地震に耐えうると思えない。残念だけど仕方ないか。

本当は、シネパトスを経営しているヒューマックスが、本来シネパトスで上映するような映画を上映してくれる映画館を新たに作ってくれれば一番良いんだけど。

(追記 2012/7/23)
ところで、橋なんてないのに、なんで三原橋地下街というのか不思議に思ったので調べみた。

昔は銀座の中央通りと昭和通りの間に運河が流れており、そこに三原橋という橋がかかっており、終戦後、戦争のがれきの処分先として運河を埋め立て、埋め立てた川底を地下街として活用したのだそうだ。

そうして運河は消滅したが、三原橋の上に道路や建物を作ったため、見たところ分からないが、実は橋自体も残っており、三原橋地下街へ下りる短い階段の天井に橋げたが見えているそうだ。次回、シネパトスに行く際には、天井に注目しなくては。

しかし、普通、地下街って駅に繋がっているものだが、ここの地下街はどこにも繋がっておらず、道の途中にいささか唐突にあるのは、そういう理由によるものだったか。

なお、三原橋地下街が無くなると、次に古い地下街は東京浅草の浅草地下街となるそうだ。作られたのは1955年1月。三原橋地下街が作られた3年後となる。

浅草の松屋の前に入口があるが、いかにも異様な雰囲気なので入ったことなかったが、今度、一度入ってみることにしよう。

ちなみに前出の日本最古の神田の地下街が作られたのは1932年と断トツに古い。この地下街は消滅したと言っても2011年に店がすべて立ち退いただけで、地下街そのものは銀座線神田駅に地下通路として残っている。

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