始まって早々と、ラスト近くの二ヶ所でホロリと来て涙ぐんでしまった。前作はあまり感心しなかったが、今作はいい。
「アスラン王と魔法の島」というサブタイトルをつけられているが、今回はアスランはほんのわずかしか出て来ない。なのに何故アスラン王などというサブタイトルがつけられたのかというと、たぶん原作の邦題が「朝びらき丸 東の海へ」なんていうカッコ良くないものだからだろう。
本作は、タイトルから分かるようにナルニア国物語の第3作目。原作を読んだ人は覚えているかもしれないが、最後の7作目のラストには、正に驚天動地の展開が待っている。『ハリーポッター』や『ロード・オブ・ザ・リング』などの他のファンタジー映画とは一線を画する作品であることが、シリーズ7作目のラストで判明する。
このラストは日本では受け入れられないこと確実であろう。私の予想では、「7作観た俺の金を返せ」などという、ナルニア国物語の原作を読んでいない人の批判がブログや2chで多く見られるだろう。
作者のC.S.ルイスは熱心なキリスト教徒であったので、彼の作品は時として宗教がかっているのだが、ナルニア国物語とて例外ではない。7作もシリーズ作品を書いておいて、そういうラストで締めくくることは、ちょっと日本人の発想ではあり得ないのだが、キリスト教的にはきっとありなのだろう。
もっとも、映画でもそのラストを描くとは限らない。一般受けするようにアレンジしてラストを変える可能性も大きいと思う。もちろんそうすると、原作のファンから大ブーイングを受けることになるのだろうけれど。
ちなみに、その驚愕のラストに繋がるヒントが、本作のアスランのセリフに含まれている。私は気付かなかったのだが、家内が鋭く気づいた。さて、あなたは気づくだろうか。
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