2011年2月27日日曜日

英国王のスピーチ (2010 イギリス、オーストラリア)

★★★

予告編では、こりゃ感動して泣くこと確定だ!と思ったのだが、意外や意外、全然感動できない。それどころか、映画館がやたら温かかったためか、前半はところどころ、うつらうつらしてしまった。

大体、予告編では最も内気な国王が感動的なスピーチをするって言ってたけど、この国王、ちっとも内気じゃないじゃないか。短気で癇癪持ちで、ただ、吃音症ゆえに人前で喋るのが苦手なだけ。全然感情移入が出来ない。ゆえに感動できない。コリン・ファースの演技は素晴らしいとは思うけどね。

2011年2月26日土曜日

ヒア アフター (2010 アメリカ)

★★★1/2

タイトルのhereafterとは、日本語で言う来世のこと。だが、この映画では実は来世のことは何も語られず、来世の道へ旅だったばかりの死者と語れる能力を持つ者の苦悩を描いた映画。

クリント・イーストウッドの監督作ということで、ちょっと期待しすぎたのかもしれないが、あれ?そこで終わりなの?という感じのところで終わってしまう。なんかひとひねりもふたひねりも足りず、満足感がちょっと足りないなぁ。もっと感動して泣けると思ったのに。

死者と語れる能力を持つ主人公と言えば、ナイト・シャマラン監督の名作「シックス・センス」があるが、感動はシックス・センスのほうが遥かに上と言わざるを得ない。その違いは、シックス・センスは、ひねりが利いていたところにあるかも。

ソウル・キッチン (2009 ドイツ、イタリア、フランス)

★★★1/2

渋谷シネマ・ライズで鑑賞。

ドイツのハンブルクで安い食堂ソウル・キッチンを営んでいるギリシャ系ドイツ人。そのガールフレンド、店を手伝うことになった兄貴、雇ったシェフ、ウェイトレス、不動産業の店主の同級生。いずれもちょっと危なっかしい人たちばかり。

危なっかしいだけに、あれこれやらかしてくれるわけだが、単純で先が読めると思いきや、意外に読めそうで読めない展開で飽きさせない。

ところで、シネマ・ライズは初めて行ったが、単館映画館には珍しく全席指定。でもなにより珍しいと思ったのが、前の方の席は、前の列のほうが後ろの列より少し高くなっているところ。

でも、そのままじゃ前の人が邪魔でスクリーンが見えなくなってしまうため、スクリーンが普通の映画館よりかなり高いところに設置されている。今回、比較的前の方で観たのだが、結構上の方にスクリーンがあって、ちょっと不思議な感じだった。

2011年2月20日日曜日

ブラック・サンデー (1977 アメリカ)

★★★★

午前十時の映画祭で鑑賞。午前十時の映画祭の第二部の作品を鑑賞するのは、これが初めて。

この作品は、1977年の日本公開直前に「上映する映画館を爆破する」という脅迫電話があったため、公開中止となった映画。2006年にDVDが発売された際、新宿の明治安田生命ホールで記念試写会が開催されたそうだが、映画館で上映されるのは今回が初めて、というまさに幻の映画。映画ファンならば必見と言えよう。

今では一本の脅迫電話ごときで公開中止なんて考えられないが、1972年に起きた日本赤軍によるテルアビブ空港乱射事件や、1974年に起きた丸の内の三菱重工ビル爆破事件など、70年代の日本はテロと無縁ではなく、その判断もやむを得なかったかもしれない。この映画で扱ってる「黒い9月」は実在していたテロ集団であり、1972年にはミュンヘンオリンピックで選手村に侵入し、イスラエルの選手とコーチ11人を射殺するという事件を起こしていたわけだし。

2011年2月13日日曜日

ウォール・ストリート (2010 アメリカ)

★★★

気に食わない連中ばかり出てる映画で、あえて汚い言葉を使ってしまうと、けったくそ悪いので★2つ半にしようかとも思ったが、いくら個人的感想の星と言っても、ある程度客観的な評価にしたいと思っているため、映画の出来自体は標準ということで★3つにした。

物を実際に作って販売してるメーカー勤務の私としては(たとえ私自身は製造現場には程遠い事務職だとはいえ)、そういう業界で働いてる人たちには申し訳ないけれど、株なんて無形の物をやり取りしてお金を儲けるということが生理的に受け付けられない。ましてやこの映画に出てくる人たちは、ウォールストリートで汚いことをして金を稼いでるえげつない奴ら。もう生理的拒否反応バリバリ。

主人公はクリーンエネルギーへ傾倒しており、他の連中とは違うように一瞬思えるが、それとても結局は金の荒稼ぎのため。なんかね、もう観ていてウンザリ。2時間13分が長かったこと長かったこと。

ただ、逆に、普段は映画見ないけど、株取引に興味がある人が観に来てるのか、同じ列の端のほうに座ってる人が、映画見ながら何回も携帯をチェックするのでキレそうになった。映画の最中に携帯をいじると他の人に迷惑だってことも知らないらしい。観終わってから怒ってやろうかと思ったが、館内が明るくなってみたら、60才を軽く過ぎてるようなお年。怒る気もなくした。以前は証券会社に勤めていて業界のことが懐かしくなって観に来たのかねえ。

ザ・タウン (2010 アメリカ)

★★★1/2

★4つにわずかに届かないが、予想したよりもかなり良い映画だった。

観終わってからエンドクレジットで、主演のベン・アフレックが、みずから監督もしていたということを知ったが、正直、俳優よりも監督のほうが向いてるんじゃないかという気すらする。監督自ら主演しつつ、おいしいところを全部持って行っちゃうのはちょっとケビン・コスナーみたいな感じはあるけれど。

逃走中の犯人が途中でノドが乾いて飲み物を飲むとか、他の映画では観たことがないような細部にこだわっているシーンがあちこちにあり、ストーリーにリアル感を与えている。次回作を期待したい出来栄えであったと言えよう。

IMDbによると、まったく知らなかったが、今までにも短編2本、長編1本を監督している。長編は2007年製作の『ゴーン・ベイビー・ゴーン』という作品で、全く聞いたことがない作品だが、どうやらあまり評判が良くないようだ。本作で一皮も二皮もむけたというところだろうか。

2011年2月7日月曜日

RED レッド (2010 アメリカ)

★★★1/2

ユーモア一杯のセリフに小気味のよいアクションが一杯で、実に楽しかった。字幕いらずでセリフが全部理解できたらもっと面白いんだろうなぁ。アメリカでは大爆笑で観ているに違いない。この映画は吹替版のほうがいいかも。

不満を挙げるとすれば、モーガン・フリーマンの扱い。あれはちょっとないんじゃないかぁ?『北国の帝王』のアーネスト・ボーグナインを見れたのは嬉しかったけど。彼をスクリーンで観たのは『ガタカ』以来だな。

2011年2月2日水曜日

完全なる報復 (2009 アメリカ)

★★★1/2

日本にはない制度だが、アメリカには、犯罪者が罪を認めたり、共犯者をチクったりする代わりに自分の罪を軽くしてもらう、司法取引という制度がある。

裁判や捜査にかかる手間、時間、費用を節約できるというメリットもあることはあるのだが、被害者からしたら、犯人の罪が軽くなるなんて納得できない。

この映画も司法取引が納得できなかった男による復讐劇だ。被害者が犯罪者になっていくわけだが、私は心情的には犯人に同情してしまった。一方、自分の成績を上げるために司法取引をもちかけた検事は反省することもなく、まったくもって同情できない。

と思ってる私には、ラストは納得できないし物足りなかった。

なお、復讐方法は、だんだん説得力を失い荒唐無稽な感じになってくるのだが、そこはあまり気にせず映画を楽しんだほうが良かろう。